新聞が消える日/朝日新聞赤字の報に寄せて

朝日新聞社が連結で初の赤字となった。
「新聞崩壊」はすでに予想されていたことだが、それにしてもここまで早い段階で目に見えて現れるとは思わなかった。
さて、日本の新聞社はどうするのだろうか。無論、今すぐ潰れるというわけではない。だが、カウントダウンが始まってしまった。米国の新聞社はこぞってWebに社運をかけ始め、そしてそのあまりの実入りの少なさに嘆き始めている。
Webに身を置く者だからこそいうが、Webにおけるメディアビジネス(というか広告ビジネスモデル)は効率が悪い。紙や電波の方が圧倒的に良いに決まっている。ただ、巨大な企業を支えきれなくなってきたという程度には落ちてきたというだけだ。
新聞が消えるのは忍びない。世はマスコミの腐敗を嘆くが、マスメディア無き世界で集合知こそが万能だという時代は、完全なる衆愚政治に陥ることが明白だ。願わくば、マスメディアと集合知の融合を。(一部の)エリートに応え得るメディアを。万人にとって幸せなメディアの在り方を。