誰かが何か話してた言葉 書き留めた床に綴りはさかさま

Denki Groove / The Words
電気グルーヴほど「言葉」と真摯に向き合っているバンドはない。向き合うの意味合いがかなりおかしいのだが、J-POPやYELLOWでやろうとしたことは「無意味な言葉」を並べていくことだった。それが無意味だけど気持ちのいい音色になればそれでよし。一方で、そこから「意味的な何か」が偶然に生まれることを彼らは否定しなかった。J-POPの中の曲でいえば『完璧に無くして』と『スーパースター』がそれに当たる。
適当に発した言葉を曲に刻んで、そこに生まれるのが言霊であるのなら、なるほど『The Words』というタイトルと、今回新たに付けられた日本語詩は電気グルーヴそのものだといえる。
……なんて意味付けはしてもしなくてもよい。でもカップリングが『完璧に無くして』の新録ver.だっていうんだから、やっぱり深読みしてしまうよなあ。多分、何も考えていないのに深読み可能な形に収まってしまうのが、彼らの恐ろしいところなんだと思う。
ジャケからして、もろにニューウェーブ。YELLOW収録版よりもベッタベタになった『The Words (Japanese)』と、J-POP収録版よりもストイックになった『完璧に無くして (Alternate Version)』が光る、良いシングルです。あと『Mojo』のフルver.が長すぎるw

The Words(DVD付)

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