月を追いかけるGoogle

これはすごい。
データセンターのお話。トピックは2つ。
1つは「大規模データセンターは中規模の7倍効率がいい」ということ。規模がモノをいうクラウドベンダ・バトルロワイヤル時代に向けて、GoogleAmazonMicrosoftも大規模データセンターを構築しようとしているのは理に適っている、というお話。
もう1つは冷却の話。データセンターといえば冷房、というイメージがありますが、最近はエアコンを使わないのが常識なんだそうな。電気代だけで数億円かかっちゃうから。外気と水冷で何とかするところが増えているそうですが、Googleはもっと非常識。「一切、冷却装置を持たないデータセンター」を運用しているとのこと。ええええええ。
答えは「ベルギーにあるから」。ベルギーは涼しいので。もし暑くなったら、冷却装置で冷ますんじゃなくて、スイッチ切ってほかのところのデータセンターを動かすだけだそうです。なんという発想。でもそんなの世界中にデータセンター持ってるGoogleだからできることだよ……。
で、その先にある構想が「月を追いかける(follow the moon)データセンター」。これ、悪魔のような天才的なアイデアです。「世界中のデータセンターのうち、夜になっている地域のデータセンターだけを稼働させれば、低い外気温を活用でき、しかも夜間の安い電気料金を利用できます」。
そ の 発 想 は な か っ た
確かに、Googleなら可能かもしれない。数年後には本当にやっていてもおかしくないですね。

つまり

Webの世界はコストかけずに新しいことができる云々とかいうけど、その世界を牛耳るのはこの規模でやっちゃう巨人なんだよなって話。

もう1つ、何がすごいかって

この内容を実に平易に、読みやすく、分かりやすく、かつ面白く書いてしまうjniinoがすごい。ちくしょう。