WIREとわたくし

WIRE HISTORY BOXが届いた。すっかり忘れてたよ。
10回分のスタッフパスとネックストラップとヒストリーブックとアートワークブックとUSBメモリが入ってた。USBメモリの中には、特別ムービーのダウンロードパスと、あのフォントが! フォントが一番うれしい。
データブックは石野卓球田中フミヤといった出演者インタビューからスタッフ、果ては(元)シスコテクノ店長星川さんやken=go→の寄稿まであってなかなか面白かった。
知っている人は知っていると思うが、俺の青春はWIREと共にあった。これを機にいろいろと思い出してみることにする。

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不参加。
このとき高校1年生。テクノを聞き始めて数年というところ。すごく行きたかったのだけど、当時の自分はクラブなんて行ったことのない純朴少年だったので、結局行かなかった。で、当日、現場の様子がネットでアップされていって、それをリアルタイムで見ながら「うわー、超行きたかった!」と1人悶えていた。
いま考えてもこの年に参加していないのが悔やまれる。なぜかって? そりゃあMijk van Dijkが出てるからさ。ちくしょう。

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初参加。
このとき高校2年生。前年の後悔から、死んでも行くぞという気合のもとに横浜アリーナへと向かうのだった。初めてのオールナイトであり、当然ペース配分なんて何にも分からなかった。初っ端のDJ Tasakaでアガりすぎてしまい、はしゃぎすぎた俺を誰が責められよう。それくらい楽しかった。Zombie NationのLiveも衝撃的だったし、Westbamビバリーヒルズコップネタでお馴染み、DJ I.C.O.N. & Toxic Twinの「Miami Burns」をかけたときは本当にどうしようかと思うくらいアガった。生まれて初めて、フロアで発狂するという体験をした瞬間である。

そんな感じで当然最後まで体力が持つはずもなく、トリの田中フミヤの時点でへろへろだった。ところが若さとは恐ろしいもので、へろへろなのにフミヤで踊り続けた俺は偉い。ラストで「Hi Hat Sorted One」をかけて、「カーンカーンカーン」というあの金属的な高音で完全にロックされたあと、卓球が出てきて「wire,wireless」をかけて、ああ本当に素晴らしかったと感極まって俺の意識はブラックアウトしたのであった。
このときの体験があまりに素晴らしかったせいで、これ以降、クラブ通いが始まる。この年の冬にアナログターンテーブルとDJミキサーも買って、DJの真似事も始めることになる。完全に人生を狂わされている。

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2度目の参加。
このとき高校3年生。前年の経験およびその後のクラブ活動(笑)で「遊び方」を覚えたため、がっつきすぎずにうまくペース配分しながら遊ぶことができた、気がする。多分。
Secret CinemaのLiveと、トリのJeff Millsが良かったのをよく覚えている。特にJeffはDJ Rolandの「Jaguar」や、自身の「UFO」をかけていて、大変アガった記憶がある。

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3度目の参加。
このとき大学1年生。初のさいたまスーパーアリーナ。本当にたまアリは良かった。何が良いって、広いのもそうだけど、とにかくセカンドフロアが素晴らしかった。広々としていて、柵もないし、ドリンク持ってそのまま入れるし、音も良いし。
この年はSketch Showの衝撃のLiveも良かったし、Kagamiがセカンドフロアで「Tokyo Disco Music All Night Long」をプレイして大騒ぎになったのも良い思い出だけど、やっぱりDJ Rushが最高だった。あのセカンドフロアで、まさにクラウドを殺すつもりで出してるとしか思えない高速BPMの叩きつけるようなビートに乗せて、自身の「Get On Up」や「Clap Your Hands」をマイク片手に歌いだすという暴挙である。あれは忘れられない。

5:47からハイパーカラオケタイム。カッコよすぎる。

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4度目の参加。
このとき大学2年生。2度目にして最後のさいたまスーパーアリーナ。ああ、あのセカンドフロア、もう体験できないのね。この年のセカンドのトップバッターがEllen Allienで、ふんわりと始まって、セカンドフロアの荘厳な感じのライティングと相まってすごく雰囲気があって、でもいつの間にか激しくなってクラウドをロックしている、というあのプレイは流石だったなあ。たしかBjorkの「Hyper-Ballad」のLFO remixをかけてた気がする。


あー、Ellen超かわいい。
あとDAF! あいつらは卑怯すぎる。さすがレジェンド。ちなみにこの年、Alter Egoを見逃すという大ポカをやっている。

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不参加。
このとき大学3年生。日程的に思いっきり試験前日だったため、泣く泣く参加を見送った。もし参加していたらきっと2Days両方突っ込んでいただろう。そして死んでいただろう。

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5度目の参加。
このとき大学4年生。前年の不参加の借りを返すべく、開場時間が早まって16時からとかいう狂気の沙汰に付き合って、本当に16時に会場入りして朝の6時まで踊りっぱなしだった。馬鹿である。実はこの年はどのアクトが〜とかあんまり覚えてないんだけど、でも非常に満足度が高かったような気がする。808 StateJoris Voorn、The Modernist、Secret Cinema、Tobyあたりで非常に素敵な感じになったような気がする。

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6度目の参加。
このとき社会人1年目。この年はもう完璧にセカンドフロア天国だった。いやある意味地獄だった。Michael Mayerで体をあっためて、Alexander Kowalskiで完璧に発狂して、Joris Voornでとどめを刺されて、もう駄目だと思ったらFelix Krocherが出てきて死体に鞭打つ高速シュランツで。多分、俺この日、仮死状態くらいまではいってると思うんだ。

疲れ果ててメインフロアに退避するとRichie Hawtinがプレイ中とかいう狂ったタイムテーブルだったのをよく覚えている。誰が組んだんだ最高すぎるだろ。そんな感じでした。歴代で一番良かったと思う。

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不参加。
このとき社会人2年目。なんで不参加なんだっけ……。多分、仕事が忙しくなってきたり、もう若くないしとか、そんな感じ。あとメンツにいまいち興味をそそられなかった。いま考えるとメインのトリがFelix Krocherで、それだけで行く価値あるじゃんとか思う。まあこの時期はなんか、ちょっとテクノから心が離れてたんじゃないかな。

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不参加。
このとき社会人3年目。10周年なのにねえ。Ricardo Villalobosが出るってのに行かなかったのか俺。なに考えてたんだろう。

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7度目の参加。
このとき社会人4年目。っていうか去年。久々のWIREでした。やっぱり行かなきゃと思ったんだろうな。Moderat、Gui Boratto、Popofあたりが最高だったね。全体的にクオリティが高かった。やっぱりWIREはいいなと再認識できた感じ。

おわりに

今年もきっと行きます。techno and love, tachno und liebe! 電気オンガクと愛情。またお会いしましょう。