とよ田みのる/FLIP-FLAP
- 作者: とよ田みのる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/06/23
- メディア: コミック
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表紙のギラギラぶりに負けないくらいに中身もギラギラのTwilight Zoneです。ピンボールという特異な(単に作者がハマッていたというだけの)モチーフを使って、ここまで一気に突っ走れるというのはある種、羨望すら覚えます。多分、この感情は作中で深町君が山田さんやUFOさんに抱くものに近いものです。何の意味も無いけど楽しめるのならば、それは何よりも幸せなことなのです。
「私はただ幸せになりたいのです」「私を震わせてくれるものを純粋に」「楽しみたいのです」
もう絵もセリフもすべてが痺れます。特に第1話と第3話のクライマックス見開きは心底震えます。ただの絵からなぜ音と動きが伝わってくるのか。素晴らしい。
ピンボールでなくとも、ある種の「世界」に身を置いたことのあるすべての人にお勧めします。本気で何かに向かい合い、世界が自分と「それ」だけになったことのある方なら、きっと共感できるはずです。
そして山田さんかわいいよ山田さん。